- 杉並区梅里2丁目
- サットンプレイス・ユウ
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人の往来をプラスの要素に
敷地形状に合わせて無駄なく配置
杉並区梅里2丁目の五日市街道に面する角地にあり、絶えず人と車が前面を通る敷地です。1階を貸店舗とすることで、住宅ではプライバシーの問題で嫌厭されがちな人の往来をプラスの要素に変え、かつ新築時の設備費用を抑えています。一日を通して車の走行音がする立地のため、2階住戸の南側引違いテラス窓には内窓を付けて音を軽減させました。内窓は騒音だけでなく、断熱効果も高めています
テナントは入居する店舗によって内装が異なり、特に水回り設備の周辺は排水配管の為に上げ床とする場合が多いです。床を上げても扉の開閉に支障が出ないよう、店舗部分のトイレや収納は床より1段高い位置にしました。
2階の住宅部分は、敷地形状に合わせて凸凹になった建物の形に合うよう階段や水回り設備、収納を無駄なく配置し、主役となる洋室部分が使い勝手の良い広い長方形となるように工夫しました。浴室換気乾燥暖房機、室内物干し、LED照明、モニター付きインターホン等、最新設備が充実しています。対面キッチンは通常シンク上に配置する吊戸棚を後方壁側へ移動させたため、実際に見ると図面上で見るよりも一体感のある広い空間となっています。
ロフトへは2階洋室から固定階段で繋がっています。はしごよりも昇降時の安全性が高く、楽々と物をロフトへ持って上がることができます。また、2階の洋室とは壁で区切られているため冷暖房効率の低下を心配せずに済みます。
外壁は2階ベランダの高さを基準に、下から白、グレー、ネイビーの3色をサイディングで張り分けました。ロフト付のため通常の2階建てよりも背が高く、調和を取りながらも個性ある配色で、大通りの角地で日を浴びるこの建物は存在感があります。1階店舗のシャッターは上部のシャッターボックスをベランダ下内部へ隠す等、外観の細部へも気を配っています。
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企画設計部 |
杉並区では2016年6月にロフトについて細かな規定が設定されました。そこには“ロフトへ固定階段を設置できるのは戸建住宅のみ”という制限があります。今回の建物は確認申請書類上の用途が「店舗、住宅」となり、長屋や共同住宅ではなく戸建て扱いになります。店舗部分とは独立したワンフロア1世帯だからこそ出来るロフトへの固定階段設置ということで、築浅物件ではかなり希少価値があります。 |