仮設材【型枠工事】
- 2010.07.10
- 建築★豆★知識
建築現場でたまに見かけるコレら、さて何に使われるのでしょうか?
実はこれ『スペーサー』といい、鉄筋のかぶり厚さを確保する為の重要なものなのです。
よく目にするものでは円形の「ドーナツ」、立方体の「サイコロブロック」などがあります。 形によって使う部位(壁・耐圧盤など)が違いますが、木造の基礎でも使うものです。
一般的に鉄筋コンクリート造の建物は鉄筋を組み上げ、型枠を建て込んでコンクリートを打設します。 しかし、そのままコンクリートを流し込んだらいくら堅固に組み上げた鉄筋でも位置に狂いが生じて決まったかぶり厚さが取れなくなります。
では、何故かぶり厚さが取れないとまずいのか・・・?
かぶり厚さはコンクリート表面から一番外側にある鉄筋までの距離の事をいい、必要な寸法は壁や床(スラブ)柱などの部位や、土に接する接しないなどによって変わってきます。 このかぶり厚さが不足すると鉄筋が酸化したりして強度が低下し、建物の耐久性が落ちてしまいます。 それらを防ぎ必要な間隔を確保する為の仮設材が『スペーサー』なのです。〆(・ ・ )
類似仕様のものとしては『セパレーター』というものがあります。
これはかぶり厚さの確保というよりも型枠の板同士の間隔を保持して必要な壁厚を確保するものです。
これらは型枠の工程が終わったら見えてこない補助的な仮設材ですが、補助的な部材ほど非常に重要な役割を担っているんです。
部材の役割を理解した上で現場を見ると、また違った目で見る事が出来るのではないでしょうか。
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